中国で大流行のアフリカ豚コレラ、旧正月の訪日客激増で日本にも持ち込まれてしまうかも。

豚などに感染し、ワクチンも治療薬も存在しない、致死率が100%近い家畜伝染病『アフリカ豚コレラ』。昨年8月に大流行してしまった中国では、100万頭近い豚やイノシシが殺処分され、それでもなお感染拡大は抑えられず、先月にはモンゴルでも感染が確認されました。

今のところまだ日本国内での感染は報告されていないものの、中国では2月4日から旧正月の連休が始まります。中国人の海外旅行が最も増える時期であり、日本へ来る中国人観光客も激増します。そこで日本国内にウイルスを持ち込まれてしまうのではないかという危険性が高まっています。

もう空港では中国からの旅行客の手荷物から…

すでに先月、愛知県の中部空港と東京の羽田空港でアフリカ豚コレラのウイルス遺伝子が4例確認されています。いずれも中国からの旅行客の手荷物から発見されました。またその他の事例も含めると見つかった遺伝子は昨年10月以降で計7例に上っているとのこと。

ウイルスの主な侵入ルートとして考えられるのは、海外からの旅行客の手荷物と国際郵便物だとされています。肉類などの持ち込みは本来禁止されているのですが、中国人旅行客はそういうことを気にしないので、空港で探知犬が見つけることができなければ容易に持ち込んでしまえます。

もしウイルスに感染した豚の生肉や加工肉が国内に持ち込まれたら、それらがゴミとして捨てられたあと、そのゴミをあさった野生のイノシシなどに感染し、水飲み場や餌などを通じて豚にも感染が広がります。

イノシシは山中を移動しながら暮らすため、また予防ワクチンも治療法もないため、いったん国内への侵入を許してしまえば感染は広がり続ける恐れがあります。

「豚コレラ」と「アフリカ豚コレラ」は全くの別物

名前は似ているけど、昨年国内で発生した「豚コレラ」と、この記事で話題にしている「アフリカ豚コレラ」は全くの別物です。

ただウイルスが国内に侵入した経路として推察されるのはやはり同じ「外国からの旅行客」で、またウイルス感染の拡大も野生のイノシシを介して広がったとみられています。

昨年発生した豚コレラは、国内では26年ぶりとなる発生で、岐阜県の家畜の豚が計1万1700頭も殺処分されています。さらにこの豚コレラの感染は愛知県にも広がり、また100頭を超す野生イノシシでも感染が確認されており、まだまだ収束の気配はないといいます。

この豚コレラだけでも大変なのに、そこにアフリカ豚コレラまで持ち込まれたら、日本の養豚農家は壊滅的な被害を受けるでしょう。読売新聞の記事によれば、農水省の動物衛生課長の話として「国内で発生すれば、2010年に牛などに大きな被害をもたらした口蹄疫(こうていえき)を上回るほどの衝撃だ」とのことです。

おわり:感染した肉を食べても人体に影響はないけれど…

アフリカ豚コレラは豚とイノシシが感染するウイルス性の伝染病で、人には感染しないとのこと。なのでウイルス感染した豚の肉を食べても人間には何ら影響はないそうです。

ただ、感染した家畜の致死率は100%に近く、また感染拡大を止めるためのワクチンや治療法などの有効な手立てもなく、いったん国内への侵入を許してしまえば甚大な被害をもたらすこと必至です。

中国側の対策に期待はできないので、日本としては空港や港湾での水際対策を頑張るしかありません。農林水産省が検疫強化に乗り出したというニュースがありましたので、それで防ぎ切ってくれることを切に願います。

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